代表からのごあいさつ

代表理事 青野淳子

我が国では急激な少子・高齢社会の進行により近い将来労働人口が大幅に不足することが予測され、医療従事者の不足が懸念されております。そのため多くの労働人口が外国から流入し、世界にもれなく我が国も多文化共生社会へと変容するものと推測されます。

経済連携協定(EPA)による看護師及び介護福祉士候補者の受け入れは、2008年インドネシア、2009年フィリピン、2014年にはベトナムから実施されております。2017年には外国人技能実習制度へ介護職種が追加されました。今後は介護分野に多くの外国人の参入が予想されます。日本の看護師及び介護福祉士国家試験に合格した外国人には在留資格が与えられますので本人が望むかぎりいつまでも日本で働くことができます。

外国人看護師や介護福祉士が日本において重要な医療の担い手となるには日本人看護師や介護福祉士とほぼ同等の能力をもつことが必要であり、日本語の十分な習得は避けて通れない問題と考えます。国家試験合格はその一里塚にすぎず、合格後も引き続き日本語習得に対する当人の努力と支援が必要と考えます。我々は国家試験受験前のみならず合格後の日本語教育支援にも尽力いたします。外国人医療従事者に日本の患者さんを理解し愛していただくためには日本社会や日本文化への理解が必要です。理解を促進すべく異文化交流に関する事業にも尽力する所存です。当法人は外国人研修生への日本語教育支援、国家試験対策支援および異文化交流に関する事業を通じて多文化共生社会の構築にかかる課題やその対策を見出し、広く発信・提言してまいります。ご支援をいただきますよう心よりお願い申し上げます。

代表理事 青野淳子の執筆など